シンプルな栄養学をもとにした新たな活動②

岩手大新ユニット『クッキングユニット』

こんばんは。

岩手大学HCの佐藤陽一です。
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今回は、前回の続きです。

「ロケット栄養学をもとにした新たなユニット活動」というテーマでお話しします。 

クッキングユニット創設

岩手大ではユニット活動というものを行っています。

ユニット活動とは、ラクロスのプレーとは別の「チーム運営に関わる活動」だと思ってください。詳しくは以下に書いています。

www.lacrosse-coaching.com

 

ちなみに、これまで様々なユニットを作ってきましたが、なくなったユニットも多数あります。

たとえば、マスクユニットはマスク作り終えたので解体しましたし、一番のお気に入りだったグルメユニットも方向性がわからなくなって迷走した結果なくなりました。

このように、ユニット活動は続かないなと思ったらすぐに解体するようにしています。やり続けることにはこだわっていません。

たくさんいろんなユニットを生み出しながら、いいものが見つかるように実験している感じです。

そんな中で生まれた新しいユニットが

「クッキングユニット」

です。(現在のメンバーは僕を含めて4人)

名前だけ聞くと、先程のグルメユニットの後継的な感じですが、活動内容はまるで違います。

クッキングユニットの活動内容

クッキングユニットの活動は、

「食材調達して調理して練習直後にみんなで食べる」

というシンプルなものです。

大事なのは、「練習直後に」という部分です。

ここで食事を挟むことで、朝6時〜昼12時までの6時間の間に3回食事ができるので、ロケット栄養学的に言えば筋肉や骨まで効率よく栄養が届きます。

なぜクッキングユニットを作ったか?

クッキングユニットを作った理由は

「部員たちのカラダづくりをするため」

です。

実はこれまでの岩手大の選手たちは朝と昼しかメシを食っていませんでした。

プロテインを飲む選手もいましたが、プロテインでは栄養的に色々足りません。

(プロテインに頼らないカラダ作りはめちゃくちゃ大事です)

前回の栄養学の話からもわかるように、カラダをデカくしたり強くしたかったら、トレーニングと同じくらい「食べる」ことにこだわるべきで、その上で

「何を食べるか」ではなく「いつ食べるか」

こそが重要。

だいたい、朝6時〜昼12時までの6時間の間に3回食事ができれば筋肉まで効率よく栄養が届くのですが、朝昼の2回だとどちらも内臓までしか栄養が届きません。

つまり、岩手大の選手たちはアスリートとしては栄養不足だったんです。

 

ちなみに、この状況については10年前からずっとこの調子で、間食の重要性を毎年講義していましたが、行動まで徹底させることができませんでした。

結局、栄養学講義の内容は忘れられ、意識の高い選手は間食を用意するも徐々に面倒くさがりプロテインだけで間食が終わる。そしてそのプロテインも実は非効率…

そんな状況が続いていたんです。

 

クッキングユニットはそんな状況を打破するための取り組みです。

どうせ間食を持ってこなくなるのなら、

「料理を作って食わせてしまえ!」

という強制補食です。笑

 

カッコよく言うと、

選手たちが間食する仕組みをデザインした

といったところでしょうか。

 

意識の高い選手は食に対してもこだわります。部として間食を用意しなくても準備してきます。

でも、そんな選手ばかりではありません。

どちらかというと後者のほうが多いです。

(地方弱小校ならなおさら)

だったら、意識の高い選手がやっている行動をやれてしまうようにデザインしてあげれば良いだけです。

意識を変えることが目的ではなく、間食させることが目的なので。

このあたりの考え方についてはまた次回熱くお話ししたいと思います。笑

どんな料理を作っているか?

スポーツマンの間食にふさわしい料理は何かと考えたとき、条件としては以下が挙げられました。

・タンパク質豊富

・炭水化物もそれなりにある

・簡単に作れる

・コストが安い

この中で特に重視したのが「簡単に作れる」です。

手の込んだ料理では作る側が長続きしません。(選手の人数分用意しなければいけないし)

そこで思い立ったのが

「炊飯器レシピ」

です。

これは、炊飯器に食材をブチ込んで炊けば完成するというシンプルな調理法です。

 

参考にしたのが、

「沼」で有名なシャイニー薊さんの動画。

この動画は一緒にコーチをやってるたかまさからの紹介で知ったのですが、僕のイメージしたものを「これですね!」と即座に具現化する彼の能力はめちゃめちゃすごいなといつも思います。

 

とはいえ、この動画を見ていただければわかるのですが、一発目から沼を作ると選手がびっくりするだろうなと思ったので、最初は見た目もそこそこの美味しそうなやつを作ろうと動きました。

 

そして、ここからはもはや恒例の失敗談です。

今回の失敗談は3つあります。。

失敗談①

料理を作る前に、まずはメインとなる炊飯器を買おうと動きました。

選手の人数を考え、とにかくデカイ炊飯器を買ってくれと部員にお願いし、買ってきたのは

「業務用3.5升」

つまり35合サイズです。

しかも格安の1万円!

これは良いものを買ったねと炊飯器を見てみたら、

「保温専用」

の文字が。。

食材があったか〜くなるだけでした。

 

その後2.5升のちゃんと炊飯機能のあるやつ(3万円)を買いました。

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現在、保温専用でもなにかに使えないか考え中です。。

失敗談②

沼だとゲ◯っぽいので、

最初の料理は見た目も良さげな「炊き込み親子丼」を作りました。

ところが、この25合炊きの炊飯器で作ろうとすると、水の量が難しく、結果的にびちゃびちゃの炊き込みご飯に…。

味はいいけど食感最悪ということで不人気でした。

この失敗から、米を使わない(水分量に気を使わない)料理にすることを決意。

その後はタンパク質豊富なカレールーや、肉じゃが、鶏肉スープなどを作っています。

失敗談③

最初はグラウンド横の体育館の更衣室で炊飯器を使っていました。

すると、更衣室から肉じゃがの良い香りが立ち込め、大学内でちょっとした騒ぎに。

その後、

「体育館での料理は禁止」

と大学側から注意をくらいました。

大学側も初めて注意する内容だったと思います…

 

結局いまは大学に一番近い部員の家で調理して、選手それぞれが持ってきたタッパーにつめて練習後にまとめて持ってくるというスタイルに変更しました。

行動をデザインする

色々な失敗がありつつ動き出したクッキングユニットですが、今は順調稼働しています。

これまで栄養学講座や意識改革に取り組んできましたが、そもそものことを考えれば、

「間食させられればいい」

「行動をデザインしてあげればいい」

わけで、なんで頑張って選手のメンタルにばかりアプローチしていたんだろうと今は思っています。

「行動をデザインする」

というのは今回の間食に限らず応用が効きそうです。

ついでに言うと、この「行動をデザインする」ところにチーム強化の根っこがあるような気もしています。

このあたりの話はまた次回書きたいと思います。

 

今回は以上ですー!

  

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