シンプルな栄養学をもとにした新たな活動①

「何を食べるか」ではなく「いつ食べるか」

こんばんは。

岩手大学HCの佐藤陽一です。
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今回は、「何を食べるか」ではなく「いつ食べるか」というテーマでお話しします。 

シンプルな栄養学

大学時代、僕は「スポーツ栄養学」のゼミに所属していました。

もともと栄養学に興味があったので、ゼミは「栄養学一択」という形で分野は迷わず決まったのですが、実際にゼミを選ぶときにちょっと困ったことがありました。

それが、栄養学のゼミが2つあるということ。。

れってゼミあるあるだと思うのですが、

「似たようなゼミが複数あるから結局ゼミを選ぶポイントは先生の人気投票」

ってやつです。

 

というわけで僕が大学のときの栄養学の先生たちは以下のような感じ。

エントリーNo.1

H先生

・栄養学の理論とか栄養成分を細かく突き詰めていくタイプ

・ちっちゃかわいいおじいちゃん

・女子ウケ◯

 

エントリーNo.2

S先生

・破天荒な感じで、理論というより感覚的な感じで栄養学を捉えるタイプ

・デブに厳しいおじいちゃん

・そっけない感じ

 

ということで完全に別タイプ。

 

結局、僕は成分とか構造とか化学的なことをごちゃごちゃ考えたくなかったので、破天荒かつ感覚的なS先生を選びました。

そして、当然といえば当然かもしれませんが、同じゼミを選んだメンバーもだいたいみんな似たような感じで、あんまり物事を深く考え込まないテキトーなタイプが多かったように感じます笑

 

でも、後で知ったのですが、S先生は「カロリーメイト」とか「エネルゲン」を作ったすごい先生だったんです。

一番の衝撃

S先生の授業を聞いていた中で最も衝撃だった話は「ロケット栄養学」という理論です。

 

これがどういうものかというと、

「食事の栄養をダイレクトに筋肉や骨に届ける」

というものです。

 

これを聞くと多くの人は「?」となるのですが、

そもそも食事の栄養というのはカラダにまんべんなく届くものではなく、

「届け先の優先順位」

があるんです。

 

例をあげます。

①朝6時の朝食

②昼12時の昼食

③夜6時の夕食

この3つの食事をしたとして、これらの栄養の多くはカラダのどの部分に使われるでしょうか?

 

答えは

①→内蔵

②→内蔵

③→

です。

 

つまり、人のカラダは、”生きるため”に「臓器に先に栄養を届ける構造」になっているということです。

 

なので、いくら朝昼晩の食事でタンパク質豊富なメシを食っても、そのほとんどは臓器の栄養となっていて、筋肉や骨まで十分に届いていないということになります。

筋肉をつけたかったら

通常の朝昼晩の3食では内蔵にばかり届いてしまう食事の栄養ですが、この内臓をすっ飛ばして「ダイレクトに筋肉や骨に届ける」方法があるんです。

それが「ロケット栄養学」です。

 

勘のいい人ならわかると思いますが、この方法とは

「①〜③の3食の間に栄養をとる」

つまり

「間食をとる」

という方法です。

 

この間食でとった栄養は、実はそのままダイレクトに筋肉や骨といった部分に栄養を届けることがわかっています。

 

原理としてはこうです。

朝食をとる

内蔵に栄養が届く

間食をとる

栄養は内蔵に一旦向かうが、内臓はすでに栄養満タンだから筋肉や骨に栄養が届けられる

昼食をとる

内蔵の栄養が減ってきたから内蔵に使われる

間食をとる

内蔵は栄養満タンだから筋肉や骨に届く



という感じ。

 

この「間食をすることで効率よくカラダが作られる」という原理は意外と知られていません。

 

多くの人が3食の食事量や食事内容にこだわって頑張っていますが、そんなものは無理して食べるものではないんです。そして、たくさん食べたからと言って全部吸収されるわけでもない(1回の食事で吸収される栄養は上限がある)

食トレと称してバカみたいにご飯を食べてる高校球児がいますが、残念ながらムダな努力、ムダなお米です。

 

朝昼晩の食事をちょっと減らして、減らした分を間食にあてたほうがカラダ作りには効果的というわけです。

 

ちなみに、これは筋肉に限ったことではなく、脂肪についても同様です。

 

太りやすい人のほとんどは「間食」によって太っています。

実は、3食だけではそう簡単に太らないんです。

糖と脂質を多く含んだものを間食として食べることで、ダイレクトにカラダの脂肪に栄養が届いているから太るんです。

カロリーメイトって

S先生はこのロケット栄養学をもとにダイエットやカラダづくりを考えていました。

そしてそんな先生だからこそカロリーメイトは作られました。

 

ここまで話すとつながるのですが、

実はカロリーメイトというのは

「アスリートの間食」

のための商品なんです。

 

「アスリートには間食が絶対に必要!」

ということから生まれた商品なのですが、いつからか栄養食品的な位置づけになってしまいました。その結果、「アスリートの間食」という大切な考え方が薄れてしまっています。

※念の為に言っときますが、僕は大塚製薬の回し者ではありません

というか、カロリーメイトを調べてたらふるさと納税の返礼品にもなっていたのは驚きました笑

(徳島県と何の関わりがあるのでしょう…?)

「何を食べるか」は重要ではない

最近はヴィーガン食や炭水化物の量を減らす食事とかいろんな栄養知識がはびこっています。

でも、それは「人によって向き不向き」があります。

言ってしまえば、それらは「趣向」「アレルギー」「DNA」絡みの話にもなってくるので万人に当てはまるわけではないんです。

 

だから、試してみて自分に合ってると思うならやればいいし、なんか違うなと思ったらやめていいんです。そこまでこだわるものではありません。

 

でも、

「食べるタイミングが及ぼすカラダへの影響」

は万人共通といってもいいカラダの原理です。

 

これは知っておきたい知識だし、アスリートならこだわるべきです。

指導者としてどうするか?

さて、ここまではただの知識なので、指導者的にはこれをどう活かすかということを考えなければいけません。

僕自身、この知識をもとにやってきたのは以下のことです。

「知識を伝えて部員たちにしっかり理解してもらう」

…ちなみに、これはめちゃめちゃスベりました笑

 

ここからは僕の失敗談です。

もし同じように自分の知識を部員たちに伝えたい、みたいなことを考えている人がいたらお気をつけください。

 

この栄養学の知識を部員たちに伝えたいと思った僕は、

大学のミーティングルームでこのロケット栄養学の原理を伝える栄養学講座を行いました。

するとどうなったかと言うと、3分の1くらいの部員は寝てましたw

でも、よく考えると当たり前で、当時はインスリンの作用とかタンパク質が何グラムとか化学的な細かい部分も話しちゃったので、興味ない人にはキツイ時間なわけです。しかも練習&メシ終わりのミーティング。寝る準備は整っています。

この経験から僕が学んだのは、

「小さい子供でもわかるように超シンプルに説明すること」

です。

今回の場合、

「やっぱ生きるためには内蔵重要だよね。だから栄養はまずそっちに行くんだよ。それが満たされたあとの栄養が筋肉とか骨に行くの。だから間食すべきなんだよ」

で良かったわけです。

 

1つ目の失敗は以上です。

そして、それとは別にもうひとつ失敗したことがありました。笑

 

それが何かというと、

「講義をしたのに、間食でカラダづくりをする部員はほとんどいなかった」

ということです。

結局、三日坊主なんです。そしてそのうち知識もフェードアウトする。

これでは講義をした意味がありません。

というわけで、この2つの失敗を活かした新しいプロジェクトを今季スタートさせました。




次回に続く。。

 

というわけで、今回は以上ですー!


 

  

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