チームスタッフの仕事は選手のサポートじゃない
スタッフのあるべき姿
こんばんは。
岩手大学HCの佐藤陽一です。
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さて、今回は『チームスタッフの仕事』というテーマでお話します。
チームスタッフとは
大学のラクロス部のチームスタッフといえば、マネージャー、トレーナーといった役職が一般的です。
これまでの岩手大の弱いところとして、
「スタッフが高校のマネージャーレベル」
というのがありました。
どういうことかと言うと、
水くみ、タイムキーパー、球ひろい、ビデオ撮影、用具準備…
このような、「誰でもできる仕事しかしてこなかった」ということです。
(全国すべてのチームスタッフを敵に回すような言い方なのは重々承知していますが、誤解を恐れず言わせていただきます)
実際に僕がグループLINEで送った内容を抜粋すると、
↓↓↓
大学の部活動のマネージャーは水くみ、笛吹、タイムキーパー等のいわゆる「高校マネージャー」の仕事はそこまで重要ではありません。
メインは、
「運営」そして「選手を育てる」ために施策を考えて実行すること
です。
つまり、「もしドラ」のような管理&監督&マネジメントという意味での「マネージャー」としての仕事が求められています。(トレーナーも同様です)
監督コーチと同じだと考えてください。
どうすれば良い練習ができるか?
どうすれば選手が劇的に伸びるか?
どうすればチームが強くなるか?
親が子どもをしつけるかのように考えて実践してください。
チームを勝たせる、選手を伸ばすのはスタッフの仕事です。選手のサポートではなく、選手を「育てる」のが大学の部活動のスタッフです。
食事、栄養、コンディション調整、トレーニング、勉強…
自分の子どもを世話するとなったらたくさん気にかけていろんなことをしてあげるはずです。それをしてあげてほしいんです。
何をするかは自由です。みんなの柔軟な発想でいろんな取り組みをしてみてください。ちゃんと「やる理由」を説明できれば何をやってもいいです!
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これが僕がスタッフに求める仕事・役割です。
シフト制は悪
ちなみに、高校マネージャーの仕事しかしないスタッフばかりだと、スタッフの人数が増えたときにいろいろ問題が発生します。
具体的には以下のような感じです。
スタッフの人数が増えたから一人一人の仕事が減る
↓
練習参加をシフト制にしよう
実はこれ、かなり深刻な問題です。
こうなったときにまず最初に起きるのが、スタッフの退部です。
「スタッフの人数が多くてやることもないし、私がいなくても回るだろう」
「私は部に必要とされてないかもしれない」
そんな感情が生まれやすくなり、退部につながります。
メンタルの強いスタッフしか残りません。
さらに、シフト制にすると練習の参加率が減ります。
これによって
「なんで選手は遅刻欠席まで厳しく管理されて週5できっちり練習してるのにスタッフはシフト制なんだよ」
という不満が選手側から生まれます。
もっと言うと、
「おれたちが必死に練習してるときに練習に来てないスタッフは何をしてるんだよ」
という疑いの嫌な感情も芽生えます。
また、スタッフ自身も部への愛情が薄れていきます。部のみんなと一緒に過ごす時間が減るので、お互いの気持ちが通じにくくなります。
余談ですが、これは指導者も一緒です。
練習参加が減るとどうしても信用が減ります。
たとえ仕事が理由で参加できないとしても、仕事をしたことのない学生にはその状況がわかりません。なんでコーチは来ないの?という感情が出てしまってもしょうがないことです。
というわけで、シフト制は一見効率的ですが、実はとてもキケンなんです。
たどり着く先は、スタッフが退部していってちょうどいい人数に淘汰されていく未来しかありません。
スタッフ2.0
岩手大ではこうならないようにするために
スタッフの仕事・役割を増やす
ことを始めています。
具体的に言うと、
分析(アナライジング)、トレーナー、リハビリ、審判、SNS広報…
そんな役職(ユニット)をつくることでスタッフの仕事と役割を増やしています。
でも、正直まだまだ足りません。
役職の数としても足りないですが、一番足りないのは
チームの誰もが認める活躍ができていない
ということです。
「あいつはこんなに頑張ってくれているのか!」
「こんなことまでしてくれてるんだ!」
チームのみんながそう思ってくれるように
チームに向けて自分をアピール
するのができていません。
この発信は意外に大事です。
東北人は自分アピールが苦手と言われています。たしかにそれは否めません。自分をグイグイ押し売りしていくようなタイプはけっこう嫌がられます。でも、そんな県民性や性格を盾にして「おとなしい」を売りにしていては信用を獲得できません。つまり、選手たちからナメられるんです。
スタッフはアイドルやマスコット的存在ではダメなんです。
「お前がいなきゃダメなんだ」と思わせるくらいじゃないといけません。
スタッフの仕事は「誰がやっても同じ、誰でもできる仕事」なんて思われるのは悲しすぎます。せっかく一緒に頑張ってるんだから。
「私じゃないとつくれない価値」を発見し、実行し、発信する。
そんなスタッフが僕の理想です。
今回は以上ですー!
次回は「栄養学とカラダ作り」というテーマでお話ししたいと思います。
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