チームビルディングはカレー作り

 

カレー作りって奥が深いのね

こんばんは。

岩手大学HCの佐藤陽一です。

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今回はコーチと部員の役割から見るチームビルディングについてお話しします。

チームビルディングに関わる人たち

ちょうど1年くらい前からでしょうか、ラクロス界全体で「チームビルディング」という言葉が流行りはじめました。

このチームビルディングについては、

"競技レベル"を上げるための技術や方法づくり

"運営力"を上げるための学生主体の環境づくり

チームの"価値"を高めるための理念づくり

といった感じで、考え方そのものがこの数ヶ月でどんどん変化しています。

コロナによって競技以外のことを考える時間が増えたからだと思いますが、今は完全に「理念ブーム」「価値ブーム」が全国のチームに来てますね。

理念については以前の記事でも書きました。

www.lacrosse-coaching.com

んで、そんなブームの中で、ちょっと置いてけぼりを食らってる人たちがいると僕は思っているんです。

 

それは「指導者」「コーチ」です。

 

なぜか?

それはチームビルディングがどんどん「学生主体」になってきているから。

それにより指導者やコーチがチームビルディングに関わりづらくなっているんです。

遠慮しちゃう

指導者やコーチは暴走してはいけない、学生におまかせ、別次元から別の視点を与える人…

僕自身、いろんなコーチと話す機会が多いのですが、コーチの中にはこんな感じで学生たちに"遠慮してる"人が多いなと感じています。

特に多いのが「学生主体を邪魔しない」という考えの人です。

んで、そういう人たちってみんなめっちゃいい人たちなんです!一緒にいると周りにも配慮できるし、僕の話もよく聞いてくれて共感してくれるし、ホントに居心地がいい笑

#接待受けてるのかな?

マジでコミュ力あってデキる人たちなんです。だからこそなんですが、学生たちの邪魔をしないように丁度いい距離感を保つのがうまいんです。

そうなると当然ですが、今の学生主体のトレンドの中ではコーチは発言を控えます。そして影響力も下がります。あまりにひどいと「リーグ戦参加要件を満たすためだけの人」という扱いになる場合だってあります。

※ラクロスの場合、公式戦に出るためにはA級の指導者ライセンスを持つ人がチームに必ず1人以上いなければいけません。

「学生主体」は本当に良い流れなんでしょうか?

コーチはつまらない

たまに「コーチやっててもつまらない」とか「今のチームは面白くない」と愚痴をこぼすコーチ仲間がいます。その人たちが所属しているチームは、たいてい学生主体かつ学生たちがめちゃめちゃ優秀で自走しちゃってるところが多いです。

要はコーチの出番がほとんどないんですね。

やっぱりコーチやるなら多少はティーチングもしたいですし、自分もチームビルディングに関わりたいと思うものです。

というわけで、ここからはそんな遠慮がちな指導者やコーチに向けて僕の考えを発信していきたいと思います!

カレーづくりに関わろう

ここで今回のタイトルの内容です。

僕はチームビルディングはカレー作りだと考えています。

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岩手大を例にあげます。

岩手大の場合、コーチである僕の役割は材料調達です。

そしてチームスタッフが料理に必要な道具の調達

選手が実際に調理をする料理人です。

 

僕はチーム内で積極的に自分の意見を言って、とにかく良い情報、アイディアなどをかき集めて部に提供します。まさに、旬の食材、最高の野菜、肉、スパイスや調味料といったカレー作りに必要な食材を選んで提供しているような感じです。

チームスタッフは選手が力を最大限発揮できるようにサポートをします。包丁や鍋、皿、スプーンなど、料理人の手助けもしつつ、カレーを食べるために必要不可欠な存在だったりもします。

そして選手はプレーで最高のパフォーマンスを目指します。良い材料、良い道具を生かして最もおいしくなるカレーを考えながら作っていきます。

 

この3つが一体となったときにいいチームができるのですが、これがいかんせん難しい。

たとえて言うなら、

僕がクミンやターメリックといった良いスパイスをいくら揃えても、料理人である選手がバー◯ントカレーみたいなすでに出来上がった安定の固形(戦術)に頼りはじめるような…

他にも、料理人はチキンカレーを作ろうとしているのに最高の海の食材が手に入ったもんだからそっちを提供して混乱させちゃったり…

他には、鍋が思ったより小さくて少なくできちゃったり…

そんなすれ違いがあって、うまくいかないことが多いんです。(それはそれで刺激的でオモシロイのですが)
#たとえが止まらない

と、こんな感じで、岩手大ではコーチ含めた全員でひとつのカレーを作ろうとしています。

 

また、岩手大とは違う形で、

コーチが料理人となって選手という食材をどのように調理するかを一緒に考えているチームもあれば、技術指導として調理道具の使い方を教えるコーチがいるチームもあります。

このように、コーチがどの役割をになうのかということに正解はありません。

 

ただ、もし"不正解"があるとしたら、それはコーチがカレー作りに全然関わらない場合です。

言ってしまえば「福神漬け」みたいなもんで、しれっとチームの一員のような感じでいるけど、そもそもカレー作りに関わってないじゃん、最後に乗っかってきただけじゃんみたいな。#福神漬けは乗せない派

 

一緒に頑張ってるコーチ仲間にはそんな福神漬けになってほしくないんです!

コーチだってチームの一員なんだから

というわけでまとめると、指導者やコーチが「別の角度から意見する」とか「チーム内での立ち位置を変えて…」みたいな第三者的なことを考えるのはやめましょう!

コーチだってチームの一員です。選手と同じように意見を言い、お互いの思いを伝えあってすり合わせ、最高のカレーを一緒につくる存在です。

学生主体という考え方は全部が全部正しい姿とは限りません。

ちなみに僕自身は学生主体という考え方は好きではありません。

それよりも、学生もコーチもOBもファンも含めた全員でひとつのチームを作ろうとするチームビルディングが好きだし、それを目指しています。

 

以上、「チームビルディングとカレー作り」についてでした。

 

 

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