クレードルとは?②
クレードルをロジカルに考える
前回の続き…
「クレードルを教えてください」
と質問されたら僕は最近は以下のように答えるようにしています。
(実際に説明するときはもっと分かりやすい言葉で実際に動きを交えて伝えますが、今回は文章だけなのでちょっとカタイ表現で説明します)
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クレードルは「関節を支点にして弧を描く運動」です。
そのため「関節」というポイントで見たときにクレードルは大きく以下の4つの種類に分かれます。
クレードルの種類
①肩クレードル
→肩関節を支点にしたクレードル。スイムダッジ等で使う。
②肘クレードル
→肘関節を支点にしたクレードル。片手クレードル等で使う。
③手首クレードル
→手首を支点にしたクレードル。スクープ等で使う。
④指クレードル
→指を使って行うクレードル。パスやシュート直前のクレードル等で使う。
ラクロスではこれらのクレードルを同時に組み合わせてクロスを扱います。
が、「クロスワーク」というポイントで考えれば、最も重要なのは
「④指クレードル」
です。
上級者になればなるほどこの指クレードルレベルが高いと思われます。
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以上です。
僕がこのような回りくどいロジカルな説明をするようになったのには理由があります。
自主練をしている岩大の一年生に
「何か聞きたいことある?」
と質問すると、
「縦クレを教えてくれませんか?」
と聞かれることが増えたからです。
「そもそも縦クレってなんだ?」
と思っていましたが、
どうやら
縦クレ
=投げる直前の細かいクレードル(のことだそうです)
最初はちょっとわからなかったのですが、クロスを縦にして投げる直前のクレードルをやるような仕草を見せていたので、岩大では縦クレって言うんだなぁと思い、投げる直前のクレードルを教えました。
ここに認識のずれがあったのです。
そしてそれは毎年聞かれるので毎年同じように教えていました。
その結果、岩大の選手は投げるバリエーションが少ない選手ばかり育ってしまいました。
例えば、キャッチしてすぐ投げる、とか、動きながら急に投げるといったような、投げるタイミングを自在に変えることができないんです。
これはクレードルのせいです。
投げるときは「縦クレ」という動作をして投げるという習慣がついてしまい、みんなが同じ縦クレをして一定のタイミングで投げるようになってしまったのです。と言うか一定のタイミングでないと投げられなくなってしまいました。
「なんで陽一さんのプレーを見てるのに岩大の選手たちは陽一さんのような投げ方ができないんですか?」
と他大学の選手から皮肉を言われたことがありましたが、まさにこの「縦クレ」が原因だったのです。
本来教えるべきは「縦クレ」という動きではなく「指クレードル」でした。
次回は僕が考える指クレードルの鍛え方を紹介します。