退部者の扱いは…
もしX(エックス)デーを迎えたら…
Xデーとは部員からの退部宣言です
こんにちは、岩手大HCの佐藤陽一です。
以前の記事で、12月~3月は退部者が出やすいという記事を投稿しました。
これの予防としては「1人にさせない」ことが大事と書きましたが、やっぱりそれでも退部者というのは出るものです。
というわけで、今回は「退部者が出たときの扱い方」について書いてみました。
結論
結論から言うと、
退部者は丁重に見送らなくてはいけない
というのが今の僕の考えです。
ただ、昔は違いました。
今までの考えと失敗
ここからは今までの僕の考えや思い、そして失敗を紹介します。
退部者への思い
まず、僕が退部者に対してどう思うかですが、
「落胆半分、怒り半分」
です。
間違っても「応援、激励」という感情はありません。負の感情しかありません。
そして、その直後に一気に無関心になります。
いままで数多くの部員が辞めていきましたが、もはや名前を言われてもいつの時代の誰なのかわかりません。
僕の器が小さいからなんですが、やっぱり一生懸命やってることをひっくり返されると頭にきちゃうんですよね。。
例えば戦略や戦術だってそうです。
ちょうど今頃は来シーズンのメンバー構成を考え、その上で各選手の特徴から戦略や戦術、育成方法をイメージしています。
(いつかこの辺りの話もブログで紹介できればと思いますが、このシーズンの変わり目はすんごい考えています)
それを「退部する」で突然ひっくり返されるので「おれの時間を返せ〜!」となるわけです。またイチから考え直しです。
この「思い」に関しては今も変わらずです。
ただ、昔はその思いが強すぎて退部者には冷たく当たっていました。
一応引き留めてはいましたよ、でも「辞めたら苦労する」「辞めた後ラクロス部のやつらとすれ違うのツラいぞ」「辞めても友達関係なんて続かないぞ」みたいな脅し口調で引き留めていました。
悪いヤツです。大人げない。
結局のところ僕は退部者を信用できないんです。
10年以上コーチをやっているので何人もの退部者を見送ってきたのですが、ほとんどの人が
「やりたいことがある」
と言って辞めるんですよね。
だからそのワードは一切信用しない。
なぜなら、そのやりたいことに本当に挑戦する「ホンモノ」の退部者を見たことがないから。
(ただレアケースで2人くらいはいました)
それだったら、
「この環境が耐えられないので辞めます」
と言って辞めてくれたほうがいいんです。そういう人たちのほうが信用できる。
そうすれば「引き留める」なんて余計な労力を割かなくていいから。
…と、このような感じで退部者に対しては怒りからの無関心状態でやり過ごしていたわけです。
しかし今年に入ってからとんでもない失敗がありました。
ネガティブキャンペーン
その失敗とは何か?
それは辞めた元部員たちによるネガティブキャンペーンです。
これが新歓に大きく影響しました。
実は今年の新歓中に勧誘してた1年生に言われたんです。
「ラクロス部は良くないって元部員の方から言われました」
と。
これにはさすがに参りました。というか、実は今年だけじゃなくこれまでもそんなことがあったんじゃないかと思いました。
もちろん誰がそんなこと言いふらしているかなんてわかりません。
でもその1年生には
「てかそんなことを言うやつを君は信用できるの?ほかの団体の悪口言うやつダサくない?それが本当かどうかは君の目でしっかり確かめて判断して」
なんてこと言いましたが、内心は怒りでプルプル、そしてこのピンチな状況に声は震えてましたね!笑
結局その1年生は入部しませんでした。
絶対影響うけてるー!って思いましたよ。
んで、考えたわけです。
怒りをなだめるというよりは「反省」です。
なんでそんなことを元部員に言わせてしまったのか
と。
そして、
「退部する際に冷たく切り捨ててしまった」
のが原因だなと思いました。
まずこれで間違いない。
とは言え、それは僕だけのことではありません。
現役の部員たちこそ気を付けなければいけません。
なぜなら、退部者のために時間もお金もたくさんかけて投資してきたのは部員たちのほうなので、それだけに裏切られたと感じてしまいがちだからです。
その思いが強い部員ほど「なんで辞めるの?なんで!?」みたいな圧の強い引き留めになりやすいです。その結果、引き留め方をミスって最後に嫌な印象を与えて辞められてしまいます。
元部員だってもともとはラクロスに興味をもって好きになってくれて入部したわけです。それが辞める時に嫌な思いをしたら絶対に復讐という気持ちに働きます。もしかしたら一時期話題になったリベンジポルノもそんな感じなんでしょう。
それを思うと、「ラクロス部を困らせてやろう」という思いに走るのも少し納得です。
対応をミスったなぁと本当に後悔し、反省しました。
でも、だからと言って今更元部員に謝罪などはしません。媚を売るつもりも全くありません。それどころか僕は無関心モードに入るのが早いので顔も名前もすぐに忘れてしまう性格です。興味のない人とは付き合わないというダメダメな性格です。媚を売ろうにも「誰がいたっけ?」状態です笑
結局気を付けなければいけないことは、
退部者が出た時は嫌な思いをさせないで退部させてあげよう
ということです。
そもそもの問題
ここからは退部者への対応ではなく、
「退部者がなぜ出てしまうか?」
というそもそもの問題です。
この問題については答えは明らかです。
「残りたいと思える環境じゃないから」
これだけです。
つまり、退部者にとってラクロス部の環境は良くないから辞めるんです。
他には何もありません。
どんな理由を言ったって、結局すべてここに帰着します。
つまり何が言いたいのかと言うと、
「引き留めたってムダ」
ということです。
ラクロス部に残りたいと思えるような魅力的な環境を作れなかった時点で負けなんです。引き留める頃にはもう遅いんです。
もちろん一応引き留めはしますが、ほとんど諦めていて、
「去る者追わず」
で僕は見ています。
退部者が出ることは本当に悔しいし残念です。この数を少しでも少なくするためにチームの環境を良くしていかなければいけません。これはすべてのラクロスチームがそうだと思います。
そこで今シーズン、岩手大学はまたまた新たな試みを考えています。
次の試み、挑戦は「お金」に関することです。
まさに退部者を減らすための環境づくり第1弾です。
今はまだ話し合いの最中なので、ある程度まとまったらまたこの場で紹介したいと思います。
ぜひお楽しみに!
今回は以上です!