【日本ラクロス界に衝撃を】【Run&Gun】1年生育成への挑戦
今シーズンは1年生育成に特化します
こんばんは、岩手大学HCの佐藤陽一です。
今回は宣言ブログとなっています。
1年生育成に関して、今シーズンはこれまでとは全く違う方法で育てますという内容でお話したいと思います。
HCだけど1年生を見る理由
普通HCというのはトップチーム、いわゆるAチーム(1軍)を見るものだと思います。でも、今シーズンから僕は1年生育成に最も力を入れようと決意しました。(もちろんAチームを見ないというわけではありません)
その理由としては、「4年間を見据えた育成」が必要だと考えたからです。
これまでの僕の育成は、Aチームを中心に指導しながらときどき1年生を見る、というような感じで、バランス的には、Aチーム:1年生=8:2 くらいで行っていました。
ちなみに現在コーチは僕含めて2名なので、2名で全部を見なければいけません。といっても最近は人数も少なく、選手は30人(1年生除く)もいないので2名でもなんとかなるっちゃなんとかなります。笑
このAチームと1年生の指導バランスはコーチ就任時を除きずっとこのバランスです。だからかもしれませんが、毎年まったく同じ課題にぶち当たることに気づいたんです。それが、
毎年必ずチームがゼロに戻る
ということです。
つまり、4年生が卒業して新体制になると、それまでの1年間が何だったんだというくらいにゼロに戻り、また1からチームを作り直さないといけなくなるということです。そして恐ろしいことに僕自身はそれでもちょっと満足しちゃってるんです。
なぜなら、僕自身は前進し続けてるから。
つまり、チームは毎年ゼロに戻ってを繰り返しているのに、僕は引退することなく毎年成長を繰り返せるからゼロに戻らないということです。
でもこれはチームにとってはまったく良くありません。
というわけで、これからはできるだけチームをゼロに戻さないように4年間を見据えた育成をしなければいけないということになったわけです。
どんな育成をする?
4年間を見据えた育成というのはかんたんなことではありません。
まず最初に
そもそもどういうチームにしたいか?
を決めないことには4年間を見据えた育成なんてできないからです。
ある程度目指すべき理想の姿があってはじめてどんな育成をするかが決まります。
ただ、これに関しては昨年のチームがまさにこの部分に時間をかけて作ってくれたので、ベースとしてはできています。詳しくは以下。
ちなみに、余談ですが、この目標設定にしろ戦略にしろ、今年のチームも例年同様きれいにゼロに戻りました笑
突然有形目標を宣言し、戦略もリセットされました。まさにゼロに戻った象徴のような出来事でした。と、このように書くとなんだか今のチームを批判をしているように取られるかもしれませんが、全くそんなことはなく、こういう考え方のズレは毎年必ず起こるし、このズレを修正してお互いの納得行く形で進めていくからこそいいチームができるものです。ここで指導者と部員とで議論が起こらないようなチームは弱いに決まっているので、むしろ最高に期待できます。今年も毎週のように部員たちと意見合戦になりそうです笑
さて、話を戻すと、
どんなチームにしたいか?もとい、どんなラクロスを展開したいか?
が決まっていると育成すべき内容、育成テーマも決まります。
ちなみに、岩手の1年生の育成テーマは
「Run&Gun」
です。
本当に不思議ですが、このテーマって僕のラクロス人生において何度も出てきています。笑
でも僕の考える「Run&Gun」は一般的な「速攻」とは違うものです。むしろ、フィッシング(釣り)の「Run&Gun」に近いかもしれません。つまり、ひとつの場所で粘ってじっくり魚が来るのを待つのではなく、どんどん場所を変えていろんなポイントで魚を狙っていくスタイルです。
ラクロスで言うなら、
・【育成方針】量よりもバリエーションを重視
・【ラクロススタイル】走、投にこだわるスタイル
といったところでしょうか。
強化ポイント
上記のような育成方針で特に強化するポイントは以下の2つです。
①下半身
②握力
①下半身の強化の目的
下半身は走ることで鍛えるのですが、この目的としては2つあります。
それが
・ケガ予防
・カラダ全身の強化
です。
走って下半身を鍛えることで怪我の予防にもなるだけでなく、バランスの良いカラダの強化ができると考えています。この理由は割愛しますが、正直ウエイト以上の効果と意味があると思っています。
②握力
これが今回最も声を大にしてお伝えしたい部分です。
結論から言うと、
握力はラクロスレベルに直結する
と僕は思っています。
海外の選手が強いシュートを打てたり、優れたスティックワークをみせたりするのは、シンプルに「握力」が優れているからだと思います。
その根拠となりうるデータを紹介します。
この投稿をInstagramで見る
https://www.instagram.com/p/CBk2nHVByli/?igshid=8u7cggv4u8oy
こちらは岩手大のトレーナーユニットがまとめてくれたものです。
もともとは論文からの抜粋になりますが、これによるとNCAAの選手はポジションに関わらず握力が強いとのこと。
なんと平均値で約85kg!
ちなみに日本のプロ野球選手の平均が約60kg弱ということなので、いかにその数値が高いかがわかるはずです。
ちなみにこの論文では他のフィジカルデータ、フィットネスデータもとられていますが、日本人のトップレベルの選手とそこまで大きな差はないです。たとえば、ベンチプレスも平均値では100kg満たないのが普通で、70kg台の選手もいるし、スクワットだって平均120kg前後です。
そうなると、この握力の数値だけは飛び抜けていますよね?
僕はここに日本ラクロスが次のステージに進むためのヒントがあると思っています。
握力に特化して鍛えたらどうなるか?
僕の1年生育成の挑戦はこの「握力」がメインテーマです。
握力を鍛えて走れるとどんな選手になるか?
今からとても楽しみです。
ちなみに、すでに入部確定している1年生がいるので、そのメンバーにはすでにこのテーマでオリジナルメニューがスタートしています。
具体的なメニューについては僕個人のTwitterやインスタなどで公開していきたいと思います。↓↓
その前に、まずは部員たちがどのくらい握力があるかを調べないといけませんね。ちなみに、岩手大学に握力計あると思ったらなかったので買いましたよ。とりあえず一番安いやつを。笑
来週届く予定です↓↓
MAK90kgまでしか測れないみたいですが、使い倒します!
いかせます!握力計の向こう側へ!
また進捗報告します。
今回は以上でーす。
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